管理人の独り言
le monologue
小鳥を見つけた話
8月が終わるころ、早稲田通りのおしゃれなビールやさんの前を通りかかったとき、まるで呼ばれたみたいに、鳥の鳴き声らしきものが、かなり近くできこえてきました。えっ、こんな近くで何故?と思わず横をみたら、店先の植木に小さな鳥が止まっていました。ふわふわとして綿菓子のよう、その姿に思わず写真を撮りました。鳥を撮るのってすぐ動いてしまうので、スマホレベルのカメラでは難しいのに、かなり近寄っても逃げない。
いったい何の鳥だろう?家に帰っていろいろ調べてみたところ、メジロのひなによく似ています。そうかひなならば、小さいのも、動きがにぶいのも、さわりたいぐらいふわふわしている毛も納得できます。だけどどうしてあんなところにいたのだろう?メジロだとすれば、飼育は禁止されているので、誰かが飼っていたということは考えにくいです。おちていたひなを保護したという話はときどきききますが、あの小鳥はちゃんと枝に止まっていた。
いろいろ考えるとちょっと不思議な気がします。「私を見て」と言わんばかりに急にさえずったり、いっちょ前に枝に止まって、公園ならわかるけど、通り沿いの観賞用の植木にいたのも…
とてもいいものを見たという気がしています。
あれから20日くらいたち、何回もその前を通ったけれど、そこにも近くにも、もう2度と見かけることはありません。写真に撮らなかったら、夢だったのかと思うようです。いつでも撮れるスマホを持っている時代だったことに感謝。
今週の展示は「.rec」武蔵野美術大学映像学科の二人展、映像中心のインスタレーションです。日常のようであり、非日常のようでもある、少し不思議な空間になっています。触れることのできないイメージの存在、いろいろ考えさせる展示です。是非お越しください。20日まで。